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基本、アルフィーかモンティパイソンの話です
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 モンティパイソンの中で最大の問題作とよく言われる
Life of Brian(ライフ・オブ・ブライアン)」を観ました。

キリストと同じ日に生まれたブライアンという青年(チャップマン)が
ひょんな事から救世主と間違えられ、その最後までを描いた作品です。

作品が公開された当時は内容を正しく把握していないと思われる
各種団体から抗議が殺到し、公開禁止処置をとった国や地域が多かったようです。
キリスト自体はギャグや非難の対象にはされていないんですけどね
やはり繊細なテーマを扱ったのがいけなかったんでしょうか。


典型的な日本人として生まれた私はキリスト教の知識に明るくないので
内容を何処まで把握出来るか不安でしたが(日本語字幕の無いソフトで観ている為)
これがなかなか大変興味深いものでした。
数本ある映画版の中では一番気に入ったかも。
作品内で伝えたい事が一番解り易かったです。


以下文は例によってネタバレが含まれますので
OKな方だけどうぞ


 御法度なテーマを扱ったのが災いして散々な扱いを受けてきた作品ですが、
パイソンズが揶揄したのはキリストやキリスト教自体ではなく、
それに縋り付く妄信的な人間達の様に感じます。


人間は多くのものに縋り付きますよね。
例えば宗教。
例えば身分階級。
例えば人種。
例えば民族。
何かに縋っていないと自己を保っていけない弱い”生き物”。


作品内ではその全てを揶揄しています。

ギャグだと解っているのにあまり笑えない。
それはそのギャグが退屈だからではなく、
その根底にある深さ故に無心で笑えないだけなのです。
しかし笑えなくても面白いものは面白い



主人公のブライアンをキリストと同一視して誤解している人が多かった様ですが、
キリストが別に存在している事は冒頭のシーンや
ペイリン演じる病人の物乞いの台詞の中で明確にされています。
・・・まぁやや揶揄していたのは事実ですが。


因みに説明しますと・・・

ハンセン病である為に物乞いをして生計を立てて来た青年(ペイリン)が
たまたま通りがかったキリストの”奇跡”で治癒されてしまい、
物乞いとしてやっていけなくなった哀れな物乞いなのです。
健康ならば誰からも同情はされません。


善かれと思ってした事が本人にとっては迷惑だったという話。
健康な肉体美でぴょんぴょん飛び跳ねながらブライアンにまとわりつく
元病人の物乞いの描写は滑稽でもあり皮肉でもあります。


健康になったなら働けよというツッコミはしないで下さい。
私としてはペイリンの野性的な姿にただ大満足です。
(そこかよというツッコミは受け付けます)



話は戻ります・・・

作品の時代設定は
自称・救世主が多く現れたまさに”救世主ブーム”の時で、
人々は兎に角救世主の言葉に縋りたい一心だったのです。


問題のキリストはまだ”自称・救世主”の一人に過ぎず、
物語中盤でブライアンが救世主として祭り上げられますが、
決して人々が彼をキリストと誤解した訳ではないのです。
人々はあくまで彼を真の救世主と誤解しただけなのです。

でもその筋の方々にはご理解が頂けなかったみたいですね。



で、ラストシーン。

結局誤解されたまま彼は危険人物として捕らえられ、
多くの囚人達と共に十字架へはり付けの刑にされてしまいます。
はり付けられてしまった以上、彼らの先にあるのは「死」のみです。


助かる望みを全て立たれたブライアンが絶望にくれると
後ろ隣りではり付けにされた男(エリック)が
お得意の軽薄なノリで彼を励まし、歌い始めます
人を励ましてるけど自分だってもう死ぬしかないのにね。


初めはそのノリに困惑していた彼らですが、
やがては全員が愉し気に歌い出し、
遠巻きに刑に処された十字架の群れが映って作品は終わります。


エリックの軽薄(そう)なイメージが
最大限にいかされたシーンでしょう



死という絶望感とのミスマッチが実に素晴らしい。
また、パイソンズの中で名曲として名高い
Always Look On The Bright Side Of Lifeはこのシーンで流れます。
愉し気に歌うエリックを見て、マジで泣きそうになりました。
不器用なノリで最初に彼と歌い始めるギリアムの表情も良かった。



ここに来てようやく思い浮かぶのが
火の鳥(ヤマト編)です。
かの巨匠・手塚治虫氏の有名な作品の一つ。

私が唯一読んだ”火の鳥”がヤマト編なんですが、
先述のラストシーンを観て真っ先に連想したのがこの作品のラストです。


死んだ王の墳墓に埋葬された殉死者達は
火の鳥の生き血が染込ませてある布を舐めたお陰で埋葬された後も生き続けます。

共に埋められた主人公の指揮のもと、土中で大合唱を続けますが、
月日の流れと共に生き血の効果が消え、その声が一つ消え、また一つ消え・・・。
一年を過ぎた辺りに最後の歌声が消えるというものです。


どうにも出来なく切ないこのラストが大好きです。

好きな”作品の終わり方”マイベストの中には確実に入ります。
これが1969年に出来たのだからやはり氏のセンスは飛び抜けていました。
日本へ帰ったら火の鳥を全編読破したいと思います。



だから十字架にはり付けにされた彼らの歌声も日が経つに連れて
一つ消え、また一つ消え・・・となったのでしょう。
そう考えるだけでまた泣けて来ます。
いや、
本当に泣きはしませんが


そんな訳で思った以上にラストが私好みだったブライアンの感想でした。

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きままな旅人
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FMラジオの流し聴き
自己紹介:
地球のへそでブルーオーブを探す旅をしています。
生まれは高見沢氏と同じ埼玉県蕨市
身長・体重・足のサイズ・プライベートで初の海外と全てが桜井氏と同じなのが自慢。
眼鏡フェチなのでご贔屓は坂崎氏です。

パイソンズではマイケル・ペイリンに夢中。
愛くるしい笑顔もさる事ながら、ひっくり返る声と素っ頓狂な台詞回しが愛おしい。
好みの時期は30歳前後。もしリアルタイムだったらと考えると恐ろしくて堪らない程病気な私。
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